子どもが生まれたら資産形成はどうする?教育費・保険・老後資金をFPが解説

子どもが生まれると、家計におけるお金の役割は大きく変わります。夫婦だけの生活であれば、住宅購入、旅行、趣味、自分たちの老後などを中心に計画できます。しかし、子どもが生まれると、日々の子育て費用、教育費、親に万一のことがあった場合の保障など、新たな準備が必要になります。

「大学までにいくら用意すればよいのか」「児童手当は貯金したほうがよいのか」「NISAを続けても大丈夫か」「生命保険はいくら必要か」と悩む家庭も多いでしょう。

これらは、一つずつ切り離して考えるものではありません。教育費を優先しすぎて生活防衛資金が不足すれば、子どもの病気や収入減に対応できません。反対に、現金だけを増やそうとして老後資金の運用をすべて止めると、長期投資に使える時間を失うことになります。

子どもが生まれた家庭では、次の順番で家計を整理することが基本です。

  1. 育休や時短勤務を含めた家計収支を確認する
  2. 生活防衛資金を確保する
  3. 親に万一のことがあった場合の保障を確認する
  4. 教育費の目標額と準備方法を決める
  5. 無理のない範囲で老後資金の積立を続ける

大切なのは、教育費、生命保険、手元資金、老後資金のすべてを完璧に準備することではありません。家計の状況に応じて優先順位をつけ、子どもの成長や夫婦の働き方に合わせて見直していくことです。

目次

子どもが生まれた家庭は資産形成をどう見直す?

子どもが生まれる前と後では、必要なお金の金額だけでなく、使う時期や目的も変わります。

教育費は、保育園や幼稚園から大学卒業まで長く続く支出です。親の老後資金とは使う時期が異なるため、同じ口座や同じ金融商品だけで準備しようとすると、必要なときに使いにくくなる可能性があります。

夫婦の資産形成から家族のライフプランへ変わる

子どもが生まれる前は、家計に余裕がなければ旅行を延期する、住宅購入時期を後ろへずらすなど、夫婦の判断で支出の時期を変えやすい面があります。

しかし、子どもの進学時期は基本的に決まっています。高校や大学の入学金を、「相場が回復するまで数年待ってから支払う」というわけにはいきません。

また、子どもの成長に伴い、次のような支出が発生します。

  • ミルク、おむつ、衣類などの生活用品
  • 保育料、給食費、学童保育料
  • 習い事、塾、スポーツ活動
  • 制服、教材、通学用品
  • スマートフォンや通信費
  • 受験料、入学金、授業料
  • 自宅外へ進学する場合の家賃や生活費

住宅についても、間取りの広い住まいへの転居や住宅購入を検討する家庭が増えます。居住地域によっては、子どもの送迎や通勤のために車が必要になる場合もあるでしょう。

子どもが生まれたあとのライフプランでは、教育費だけを見るのではなく、住居費、車、働き方、老後資金まで一つの家計として考える必要があります。

支出の増加だけでなく育休・時短勤務による収入減を確認する

出産後の家計で見落としやすいのは、支出の増加よりも収入の変化です。

育児休業中には育児休業給付などを受けられる場合がありますが、通常勤務時の給与とまったく同じ収入になるとは限りません。復職後も、時短勤務、残業時間の減少、賞与の変化などによって、出産前より手取りが少なくなることがあります。

共働きを続ける予定でも、子どもの体調不良や保育園の事情によって、予定どおり復職できない可能性があります。保育園へ通い始めた直後は、発熱などで仕事を休むことが増え、有給休暇を使い切ってしまうケースも考えられます。

出産後の家計を見直すときは、出産前の年収ではなく、復職後に実際に受け取れる手取り額を基準にします。

確認したい項目は、次のとおりです。

  • 育児休業中に受け取れる給付
  • 給付が入金されるまでの期間
  • 復職予定の時期
  • 時短勤務後の給与と賞与
  • 保育料や送迎費用
  • 病児保育やベビーシッターの利用可能性
  • 夫婦それぞれの有給休暇や休職制度
  • 出産後に増える固定費

育児休業給付や育児時短就業給付などは、雇用保険の加入状況や働き方によって取扱いが異なります。勤務先の人事担当者やハローワークなどで、自分が利用できる制度と入金時期を確認しておきましょう。

教育費・生活防衛資金・保障・老後資金を分けて考える

子育て世帯のお金は、目的によって次の4つに分けると整理しやすくなります。

お金の目的使う時期主な準備方法
生活防衛資金緊急時普通預金など
教育費0〜22歳頃預金、学資保険、NISAなど
万一への保障子どもの独立まで公的保障、預貯金、生命保険
老後資金退職後NISA、iDeCo、企業年金など

生活防衛資金は、必要なときにすぐ使えることが重要です。教育費は使用時期に合わせて安全性を調整します。老後資金は、長い運用期間を活用できるため、投資信託などによる長期積立を検討できます。

同じ「将来のためのお金」でも役割が異なります。すべてを普通預金に置く必要はありませんが、すべてを株式で運用することも適切ではありません。

子育て世帯のお金を準備する優先順位

FP相談では、「教育費も老後資金も準備したいが、どちらを優先すべきか」という質問がよく想定されます。

基本的には、次の順番で家計を整えます。

手元資金
↓
万一への保障
↓
教育費
↓
老後資金

ただし、老後資金を最後に考えるからといって、教育費が完成するまでNISAや企業年金をすべて止めるという意味ではありません。

まず生活防衛資金を確保し、保険で補うべき保障不足を確認します。そのうえで、教育費と老後資金へ毎月の積立額を配分します。家計に余裕がない時期は、老後資金の積立を少額に減らし、収入が回復したら増額しても構いません。

すべてを一度に完成させるのではなく、家族の生活を守る土台から順番に整えることが大切です。

子どもの教育費はいくら必要?

教育費は、進学先が公立か私立か、大学で一人暮らしをするかによって大きく変わります。また、同じ公立学校でも、塾や習い事にいくら使うかによって家庭ごとの差が生じます。

文部科学省の「令和5年度子供の学習費調査」では、学校へ支払う費用だけでなく、給食費、塾、習い事なども含めた年間の「学習費総額」が公表されています。

2026年1月に訂正された数値は、次のとおりです。

学校種別公立・年額私立・年額
幼稚園約18万5,000円約34万7,000円
小学校約36万7,000円約174万2,000円
中学校約54万2,000円約156万円
高校(全日制)約59万7,000円約117万9,000円

※文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」2026年1月訂正版。学校教育費、学校給食費、学校外活動費の合計。平均値であり、各家庭の実際の負担額とは異なります。

「無償化」の対象となる費用があっても、通学費、教材費、制服、給食、行事、塾などがすべて無料になるわけではありません。制度による支援額だけを見ず、家庭が実際に負担する金額を確認する必要があります。

幼稚園・保育園|保育料以外の支出と収入減に注意

幼児期は、教育費そのものより、育児休業や時短勤務による収入減の影響が大きくなる家庭があります。

幼児教育・保育の無償化によって負担が軽減される場合がありますが、対象年齢、施設、保育の必要性、上限額などの条件があります。また、送迎費、食材料費、行事費、延長保育料などは、無償化の対象外となることがあります。

さらに、次のような子育て費用も必要です。

  • ミルクや離乳食
  • おむつや衛生用品
  • 衣類や靴
  • ベビーカー、抱っこひも
  • チャイルドシート
  • 家具や安全用品
  • 医療機関や保育園への交通費
  • 写真、行事、レジャー費

子ども用品は使う期間が短いものも多いため、すべて新品でそろえる必要はありません。レンタルや中古品、家族や知人からの譲り受けも選択肢です。ただし、チャイルドシートなど安全性に関わる用品は、使用期限や状態を確認しましょう。

小学校|比較的貯めやすい時期を活用する

公立小学校では、私立小学校と比べて学校へ直接支払う費用を抑えやすい傾向があります。そのため、小学校時代は、子育て期間の中では比較的お金を貯めやすい時期といわれます。

ただし、実際には学童保育、習い事、スポーツ、英会話、通信教育、塾などの学校外活動費が増えやすい時期です。文部科学省の調査でも、公立小学校の年間学習費約36万7,000円のうち、学校外活動費が約25万6,000円を占めています。

一つひとつの習い事は月5,000円や1万円でも、複数になると毎月の負担は大きくなります。兄弟姉妹がいれば、人数分の費用が必要です。

習い事は子どもの経験や成長につながりますが、家計全体とのバランスも欠かせません。「周囲が通っているから」という理由だけで増やすのではなく、本人が続けたいか、家庭で負担できるかを定期的に確認しましょう。

大学費用を準備するうえでは、小学校時代にどの程度積み立てられるかが重要です。中学受験を予定している家庭は、塾代が増える前に積立を進めておく必要があります。

中学校・高校|塾・受験・部活動の負担が増える

中学校や高校では、制服、教材、部活動、通学、修学旅行、スマートフォンなどの支出が増えていきます。

高校受験や大学受験に向けて、塾、予備校、模試、検定などの費用もかかります。特に受験学年には、通常の授業料に加えて夏期講習や冬期講習などが重なり、年間支出が急増することがあります。

中学受験をする場合は、小学校高学年から塾代が大きくなる傾向があります。私立中学校へ進学すると、授業料や学校納付金だけでなく、通学費や学校指定品なども必要です。

高校には就学支援制度がありますが、授業料以外の費用までなくなるわけではありません。制度の対象や支給額は家庭や学校によって異なるため、志望校の募集要項と公的支援の両方を確認しましょう。

大学|学費と自宅外通学費が教育費のピークになる

教育費の負担が最も大きくなりやすいのが大学進学時です。

国立大学の授業料は、国が示す標準額で年額約54万円、入学料は約28万円です。ただし、大学によって授業料が標準額と異なる場合があります。

文部科学省の令和7年度調査では、私立大学学部の初年度納付金等の平均は約150万8,000円です。内訳には、授業料、入学料、施設設備費、実験実習料などが含まれています。文系、理系、医歯系などによって金額は大きく異なります。

自宅外から通学する場合は、学費に加えて次の費用も必要です。

  • 賃貸住宅の敷金・礼金
  • 引っ越し費用
  • 家具や家電
  • 毎月の家賃
  • 食費や光熱費
  • 帰省費用
  • 通学費

そのため、私立大学への進学や一人暮らしが重なると、4年間で1,000万円近い、またはそれを超える負担になるケースもあります。

大学等には授業料・入学金の減免や給付型奨学金などの支援制度があります。2025年度からは、多子世帯を対象とした授業料等の減免も拡充されていますが、多子世帯の判定、対象校、学業要件、減免上限などの条件があります。

子どもが大学へ進学するまでに制度が変わる可能性もあるため、現在の支援制度を将来も満額利用できる前提で教育資金を少なく見積もるのは避けたほうがよいでしょう。

教育費は総額より「いつ必要になるか」を確認する

教育費の計画では、「大学卒業までに合計いくらかかるか」だけでなく、「何歳のときに、いくら必要になるか」を確認することが大切です。

毎年100万円ずつ支払う家計と、入学時に300万円近い支出が集中する家計では、必要な準備方法が異なります。

大学受験から入学時にまとまった支出が集中する

大学進学では、高校3年生から入学直後にかけて支出が集中します。

  • 模試、講習、受験対策費
  • 複数校の受験料
  • 受験会場までの交通費・宿泊費
  • 入学金
  • 前期授業料
  • 教材、パソコン
  • 一人暮らしの初期費用

第一志望校の合格発表前に、合格した別の大学へ入学金を納めなければならないこともあります。この場合、入学しなかった大学へ支払った入学金が返還されない可能性があります。

「大学4年間の学費は毎年の収入から払えばよい」と考えていても、入学前後にまとまった現金がなければ対応できません。遅くとも高校入学頃までには、大学進学初年度に使う現金の準備状況を確認しましょう。

子ども一人につき、いつまでにいくら準備するか決める

教育費の目標は、家庭ごとに異なります。「子ども一人につき1,000万円」などの情報だけで積立額を決めるのではなく、どこまでを親が準備するか整理します。

たとえば、次のように目標を分けられます。

  • 大学入学時までに300万円を準備する
  • 国公立大学の学費相当額を親が準備する
  • 私立大学文系の学費までを想定する
  • 自宅外通学費は家計や奨学金と組み合わせる
  • 中学・高校の費用は毎年の収入から支払う

目標額が決まれば、現在の預貯金、児童手当、毎月の積立でどこまで準備できるかを計算できます。目標が大きすぎて家計を圧迫する場合は、親が負担する範囲や準備方法を見直します。

進路が決まっていない場合は複数のケースを作る

赤ちゃんの時点で、将来の進路を決めることはできません。そのため、教育費は一つの金額に固定せず、複数のケースで考えます。

  • 公立中心で自宅から国公立大学へ通うケース
  • 高校まで公立、私立大学へ進むケース
  • 中学または高校から私立へ進むケース
  • 私立大学へ進み、一人暮らしをするケース

まず実現する可能性が高い進路を基本ケースにし、私立進学や一人暮らしで増える金額も確認します。

最大額を最初からすべて現金で準備しようとすると、現在の子育て費用や老後資金が不足する可能性があります。最低限確保したい金額と、家計に余裕があれば上乗せする金額を分けておくと現実的です。

教育費のすべてを親が用意するとは限らない

教育費は、親の預貯金だけで支払うとは限りません。進学時の家計収入、給付型奨学金、貸与型奨学金、授業料減免、子どものアルバイトなどを組み合わせる家庭もあります。

ただし、貸与型奨学金は子ども本人が卒業後に返済する借入金です。安易に利用を前提とせず、借入額、利率、返済期間、卒業後の返済負担を親子で確認する必要があります。

一方で、教育費を優先するあまり、親が老後資金をほとんど残せなくなることも避けたいところです。老後資金が不足して子どもから継続的な援助を受けることになれば、結果的に子どもの負担になります。

希望する教育をすべて親が負担することだけが正解ではありません。親が準備できる範囲を早めに把握し、子どもの成長に合わせて進路と費用について話し合うことが大切です。

児童手当を教育費の準備にどう活用する?

児童手当を教育資金として積み立てる家庭も多くあります。毎月の給与から積み立てるのが難しい家庭でも、児童手当を別口座へ移す仕組みを作れば、教育費を計画的に準備できます。

2026年時点の児童手当の支給額

2026年8月時点の児童手当は、0歳から高校生年代までの子どもを養育する人が対象です。所得制限はありません。

子どもの年齢第1子・第2子第3子以降
3歳未満月1万5,000円月3万円
3歳以上〜高校生年代月1万円月3万円

児童手当は、原則として偶数月に前月までの2か月分が支給されます。

「第3子以降」の判定では、兄や姉の年齢、親の経済的負担などについて一定の条件があります。家庭によって数え方が異なる可能性があるため、自治体やこども家庭庁の案内を確認しましょう。

全額貯金・一部貯金・現在の生活費に使う方法

児童手当の使い方は、主に次の3つに分けられます。

  1. 全額を教育費として貯金する
  2. 一部を貯金し、一部を現在の子育て費用に使う
  3. 現在の生活費や保育料などに使う

家計に余裕があり、大学費用を早く準備したい家庭は、全額を貯金する方法が分かりやすいでしょう。

一方、育休や時短勤務で収入が減っている家庭は、児童手当を現在の生活費へ使っても問題ありません。無理に全額貯金し、生活費をクレジットカードのリボ払いや借入れで補うのは適切ではありません。

児童手当は、子どもの健やかな成長を支えるための制度です。教育資金として貯めることだけが正しい使い方ではありません。

教育資金専用口座を作るメリット

児童手当や毎月の教育費積立を、普段使う生活口座に入れたままにすると、日常の支出と混ざって使ってしまうことがあります。

教育資金専用の預金口座を作り、児童手当が支給されたら自動的に移す仕組みにすると、準備状況を確認しやすくなります。

専用口座には、次の金額をまとめて管理できます。

  • 児童手当から積み立てる金額
  • 毎月の給与から積み立てる金額
  • 出産祝いや入学祝い
  • 教育費として使う予定の賞与
  • 満期を迎えた学資保険金

ただし、子ども名義の口座へ多額のお金を移す場合は、贈与や口座管理の問題が生じる可能性があります。親が教育費として管理する資金は、親名義の専用口座で管理する方法も分かりやすいでしょう。

子育て世帯は生活防衛資金をいくら持つべき?

子育て世帯では、資産形成を急ぐ前に、手元資金を確認する必要があります。

子どもの病気、育休の延長、時短勤務による収入減、家電の故障などが重なると、想定以上に現金が必要になります。十分な生活防衛資金がなければ、相場が下落している時期にNISAの投資信託を売却しなければならないかもしれません。

子どもがいる家庭で予想外の支出が増える理由

子育て中には、次のような予定外の支出や収入減が考えられます。

  • 子どもの病気や入院
  • 病児保育やベビーシッターの利用
  • 育児休業の延長
  • 復職時期の変更
  • 親の転職や休職
  • 保育園や学校の都合による引っ越し
  • 冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどの故障
  • 車の修理や買い替え
  • 冠婚葬祭や帰省

子どもの医療費には自治体の助成を利用できる場合がありますが、交通費、付き添い中の食費、差額ベッド代、親が仕事を休むことによる収入減まで、すべて補われるとは限りません。

医療費だけでなく、家計全体への影響を考えて現金を確保しておく必要があります。

生活費6か月〜1年分を家庭の状況で調整する

子育て世帯の生活防衛資金は、生活費の6か月〜1年分程度が一つの目安です。ただし、共働きか片働きか、雇用の安定性、住宅ローンなどによって必要額は変わります。

家庭の状況生活防衛資金の目安
共働きで収入が安定している生活費の6か月分程度から検討
片働きで収入源が一つ6か月〜1年分程度
自営業・歩合給など収入変動が大きい1年分程度も選択肢
転職や独立を予定している1年分程度を慎重に検討
家族から十分な支援を受けられる支援内容を考慮して調整

毎月の生活費が30万円の家庭なら、6か月分は180万円、1年分は360万円です。

この金額を一度に用意する必要はありません。まず1か月分、次に3か月分、その後6か月分というように、段階的に増やします。生活防衛資金が少ない段階では、NISAを少額にして現金の積立を優先する方法もあります。

出産・引っ越し・家電などの予定支出は別に確保する

生活防衛資金は、本来、予想外の出来事に備えるためのお金です。すでに予定している支出を生活防衛資金から支払うと、緊急時に使える現金が減ってしまいます。

次のような支出は、生活防衛資金とは別の「特別支出」として準備しましょう。

  • 出産に伴う自己負担
  • ベビー用品
  • 引っ越し費用
  • 車の購入や車検
  • 家具・家電の買い替え
  • 保育園や幼稚園の入園準備
  • 住宅購入の諸費用
  • 帰省や旅行

1年以内に使う予定があるお金は、投資せず普通預金などで管理するのが基本です。

生活防衛資金まで投資しない

NISAを使っても、投資信託や株式の元本が保証されるわけではありません。必要なときに相場が下落していれば、損失を抱えた状態で売却することになります。

子どもが生まれた直後は、将来の教育費が不安になり、少しでも早く増やそうと考えやすい時期です。しかし、生活防衛資金まで投資すると、長期運用を続けるための土台が弱くなります。

現金は大きく増えにくい一方、必要なときにすぐ使えます。投資は長期的な成長を期待できる一方、価格が変動します。どちらか一方を選ぶのではなく、それぞれの役割に合わせて持つことが、子育て世帯の安定した資産形成につながります。

子どもが生まれたら生命保険をどう見直す?

子どもが生まれると、親に万一のことがあった場合に備える必要性が高まります。ただし、「子どもが生まれたら生命保険へ必ず入る」「子ども一人につき2,000万円用意する」と一律に決めるのは適切ではありません。

十分な預貯金がある家庭、配偶者の収入だけで生活できる家庭、勤務先の死亡保障が手厚い家庭では、民間の死亡保険が不要な場合もあります。

最初に行うべきことは、保険商品を選ぶことではなく、親が亡くなった場合に家計がいくら不足するかを計算することです。

保険加入より先に必要保障額を計算する

生命保険で準備したい必要保障額は、基本的に次の考え方で計算します。

今後必要になる生活費・教育費・住居費など
-遺族年金・配偶者の収入・勤務先の保障・金融資産
=民間保険で補いたい金額

今後必要になるお金には、次のような項目があります。

  • 残された家族の生活費
  • 子どもの教育費
  • 住宅費
  • 葬儀や身の回りの整理費用
  • 配偶者の老後資金
  • 家事や育児を外部へ依頼する費用

一方、差し引けるお金には、預貯金、NISAなどの金融資産、遺族年金、死亡退職金、配偶者の収入などがあります。

たとえば、今後必要になる生活費や教育費などが4,000万円でも、遺族年金、配偶者の収入、金融資産などで2,500万円を賄えるなら、すべてを生命保険で用意する必要はありません。差額となる1,500万円を目安に保障を検討します。

実際の必要保障額は、家族構成や収入によって大きく変わります。子どもの年齢だけを基準に決めないことが大切です。

遺族年金・配偶者収入・預貯金を差し引く

親が会社員として厚生年金に加入している場合、一定の要件を満たす遺族には、遺族基礎年金や遺族厚生年金が支給される可能性があります。

ただし、加入状況、子どもの年齢、配偶者の年齢などによって、受給できる年金の種類や金額は異なります。子どもの成長によって支給が終了したり、金額が変わったりする場合もあります。

勤務先によっては、死亡退職金、弔慰金、遺児育英年金などの制度があります。会社の福利厚生を確認せず、必要な金額をすべて民間保険で準備すると、保険料を払いすぎる可能性があります。

必要保障額を計算するときは、次の資料を用意すると整理しやすくなります。

  • ねんきん定期便などの年金記録
  • 勤務先の退職金・弔慰金規程
  • 預貯金や投資資産の一覧
  • 住宅ローンの契約内容
  • 毎月の生活費
  • 子どもの教育方針
  • 夫婦それぞれの収入見込み

遺族年金の正確な受給要件や見込額は、年金事務所や社会保険労務士などに確認すると安心です。

住宅ローンの団体信用生命保険も確認する

住宅ローンを利用している家庭では、団体信用生命保険の保障内容も確認します。

一般的な団体信用生命保険では、保障対象となる人が死亡または所定の高度障害状態になった場合、住宅ローン残高が返済されます。ローンがなくなれば、残された家族の住居費負担は大きく軽減されます。

ただし、夫婦で住宅ローンを借りている場合は注意が必要です。一方が亡くなっても、もう一方の住宅ローンまで全額なくなるとは限りません。ペアローン、連帯債務、収入合算では取扱いが異なります。

また、住宅ローンがなくなっても、固定資産税、管理費、修繕積立金、住宅の修繕費などは残ります。団体信用生命保険でどの債務がなくなり、どの支出が続くのかを確認しましょう。

共働きでも夫婦双方に保障が必要になる場合がある

共働き世帯では、夫だけでなく妻にも死亡保障が必要になる場合があります。夫婦どちらかの収入がなくなれば、住宅費や教育費の計画が崩れる可能性があるためです。

収入が同程度なら、保障額も近くなることがあります。一方、収入差が大きい、家事・育児の負担割合が異なるなどの事情があれば、必要保障額も変わります。

「夫だから多く、妻だから少なく」と性別で決めず、それぞれが家計に与えている経済的な貢献を基準に計算します。

専業主婦・主夫の家事・育児にも経済的価値がある

収入のない専業主婦・主夫であっても、保障が一切不要とは限りません。

家事や育児を担っている人が亡くなれば、残された配偶者は働き方を変えたり、次のようなサービスを利用したりする可能性があります。

  • 保育園の延長保育
  • 病児保育
  • ベビーシッター
  • 家事代行
  • 食事の宅配
  • 子どもの送迎
  • 放課後の見守り

収入がないから経済的な損失もない、とはいえません。家事・育児を代替する費用と、残された配偶者の収入が減る可能性を考えて保障を検討します。

子育て世帯の生命保険は定期保険と収入保障保険を中心に考える

子育て期間中は、比較的大きな死亡保障が必要になる一方、その必要性は子どもの成長とともに減っていく傾向があります。

そのため、保険料を抑えながら一定期間の保障を確保できる定期保険や収入保障保険が選択肢になります。

定期保険が向いているケース

定期保険は、10年、20年、60歳までなど、定められた期間中に死亡した場合に、まとまった保険金を受け取る保険です。

次のような目的に向いています。

  • 大学の入学金や授業料をまとめて確保したい
  • 住宅ローンの団信で補えない債務を返済したい
  • 葬儀費用や当面の生活費を一括で準備したい
  • 特定の期間だけ保障を上乗せしたい

更新型の定期保険は、更新時に年齢に応じて保険料が上がることがあります。子どもが独立する時期まで保障が続くか、総支払保険料はいくらになるかを確認しましょう。

収入保障保険が向いているケース

収入保障保険は、被保険者が保険期間中に亡くなった場合、満期まで毎月一定額などを受け取る保険です。

たとえば、子どもが0歳のときに親が亡くなれば長期間受け取れますが、子どもが成人に近づいてから亡くなった場合は受取期間が短くなります。必要保障額が子どもの成長とともに減っていく家庭の状況に合わせやすい仕組みです。

残された家族の毎月の生活費を補いたい場合に向いていますが、大学入学金などのまとまった支出には対応しにくいことがあります。受取方法や一括受取時の金額を確認し、預貯金や定期保険と組み合わせて考えましょう。

子どもの成長に合わせて必要保障額を減らす

子どもが0歳の家庭と、大学卒業間近の家庭では、今後必要になる生活費や教育費が異なります。

一般的には、子どもが小さいほど保障が必要な期間が長くなり、必要保障額も大きくなります。子どもの成長、金融資産の増加、住宅ローン残高の減少に伴い、保障額を減らせる可能性があります。

出産時に契約した保障をそのまま放置せず、次のタイミングで見直しましょう。

  • 子どもが増えたとき
  • 住宅を購入したとき
  • 配偶者が復職したとき
  • 収入が大きく変わったとき
  • 子どもが中学校・高校・大学へ進学したとき
  • 預貯金や運用資産が増えたとき
  • 子どもが独立したとき

必要保障額が減ったら、保険を減額または解約し、浮いた保険料を教育費や老後資金へ回す方法もあります。

終身保険は目的を限定して検討する

終身保険は、一生涯の死亡保障を確保できる保険です。葬儀費用、身の回りの整理資金、相続時に特定の人へ現金を残す目的などで活用されることがあります。

ただし、子育て期間中に必要な数千万円規模の保障を終身保険だけで準備すると、保険料が高くなりやすい点に注意が必要です。

途中で解約した場合、解約返戻金が払込保険料を下回ることもあります。葬儀費用などは預貯金でも準備できるため、終身保険がすべての家庭に必要なわけではありません。

子育て期間中の大きな保障は定期保険や収入保障保険、老後まで残したい資金は終身保険または預貯金というように、目的を分けて検討します。

教育費は預金・学資保険・NISAのどれで準備する?

教育費の準備方法には、預金、学資保険、NISAを利用した投資などがあります。どれか一つが常に優れているわけではありません。

項目預金学資保険NISAでの投資
元本の安定性高い満期まで継続すれば比較的高い元本割れの可能性がある
途中での利用しやすい解約時に元本割れする場合がある売却できるが価格が変動する
増え方小さい商品・契約条件による運用成果による
親の死亡時預金残高のみ払込免除がある商品もある積立は自動的に継続されない
主な役割確実に必要な教育費計画的・半強制的な準備10年以上先の上乗せ資金

教育費を一つの方法だけで用意する必要はありません。最低限必要な資金は預金、一定額は学資保険、余裕資金はNISAというように、組み合わせることもできます。

5年以内に使う教育費は預金を基本にする

入学金、制服、受験料など、5年以内に使うことが決まっている教育費は、普通預金や定期預金などで準備するのが基本です。

株式市場は、短期間で大きく下落する可能性があります。必要な時期を延期できない教育費を投資すると、進学直前に元本割れしているかもしれません。

預金では大きく増やせませんが、予定した時期に予定した金額を使いやすいという大切な役割があります。

学資保険のメリットと注意点

学資保険は、一定期間保険料を支払い、子どもの進学時期などに祝金や満期保険金を受け取る保険です。

契約者である親が死亡または所定の高度障害状態になった場合、その後の保険料の支払いが免除され、予定した学資金を受け取れる商品があります。自分で貯金を続けるのが苦手な家庭にとって、半強制的に教育費を準備できる点もメリットです。

一方で、次のような注意点があります。

  • 途中解約すると元本割れする可能性がある
  • 契約時期や商品によって返戻率が異なる
  • 物価上昇に対応しにくい
  • 満期時期と実際の入学金納付時期がずれることがある
  • 保険料負担が長期間続く

「返戻率が100%を超えているから得」と考えるのではなく、何年間資金が拘束されるかを確認します。また、学資保険の死亡保障機能があっても、家族全体の生活費まで十分に補えるとは限りません。親の死亡保障は別に必要保障額を計算しましょう。

10年以上先の大学資金はNISAも選択肢

子どもが生まれた直後から大学進学までには、約18年あります。長期間使わない資金であれば、親名義のNISAを利用して投資信託を積み立てる方法も選択肢です。

NISAでは運用益が非課税になります。全世界株式や先進国株式などへ幅広く分散する低コストのインデックスファンドを使えば、世界経済の長期的な成長を取り込める可能性があります。

ただし、投資成果は保証されません。大学進学時に相場が下落し、積み立てた金額を下回ることもあります。

NISAは教育費を確実に準備できる制度ではなく、投資利益に税金がかからない制度です。この違いを理解して利用する必要があります。

教育費の全額を株式で運用しない

大学資金の全額を株式投資で準備すると、進学直前の暴落に対応できません。

たとえば、大学入学までに500万円を準備できたとしても、直前に相場が40%下落すれば、評価額が300万円程度になる可能性があります。その場合、値下がりした資産を売却する、家計から不足分を出す、奨学金を利用するなどの対応が必要です。

こうした事態を避けるため、絶対に必要な最低額は預金や学資保険で確保し、私立進学や一人暮らしなどに備える上乗せ部分を投資する方法が考えられます。

進学5年ほど前から預金へ移す

教育費をNISAで運用する場合は、子どもが18歳になるまで株式で持ち続けるのではなく、使用時期が近づいたら少しずつ預金へ移します。

たとえば、大学進学の5年ほど前から毎年一定額を売却し、入学時に必要な金額を普通預金や定期預金へ移す方法があります。

相場が好調な時期に一度に売却できれば効率がよいように見えますが、最も高い時期を正確に判断することはできません。数年に分けて現金化すれば、売却時期が一つの相場環境へ偏るリスクを抑えられます。

必要額、相場状況、進路の確定度によって移す時期は変わるため、「必ず5年前」と決めるのではなく、中学校入学頃から毎年確認するとよいでしょう。

教育費と老後資金は同時に準備する

子育て世帯が陥りやすい失敗の一つが、教育費を優先するあまり、老後資金の準備を長期間止めてしまうことです。

教育費は子どもの進路、奨学金、公的支援などによって調整できる余地があります。一方、親の老後資金は、基本的に自分たちで準備する必要があります。

老後資金が不足し、将来子どもから生活費の援助を受けることになれば、結果的に子どもの家計を圧迫します。教育費を準備することと、親自身の老後へ備えることは、どちらも子どもの負担を減らすことにつながります。

老後資金の積立を少額でも継続する

家計に余裕がない時期は、教育費と老後資金の両方を十分に積み立てるのが難しいこともあります。

その場合、老後資金の積立をゼロにするのではなく、月5,000円や1万円などへ一時的に減らす方法があります。育休からの復職、時短勤務の終了、昇給などで収入が増えたら、積立額を戻します。

老後資金は運用期間を長く確保できるため、少額でも早い段階から継続する意味があります。ただし、生活防衛資金がほとんどない状態で、無理に投資を続ける必要はありません。

NISAとiDeCoを目的に応じて使い分ける

NISAは保有商品を売却して現金化できるため、老後資金だけでなく、長期間先の教育費にも利用できます。

一方、iDeCoは原則として60歳まで引き出せません。教育費には使いにくいものの、老後資金を確実に分けて管理できます。掛金が所得控除の対象になる点もメリットです。

子育て世帯では、次のような使い分けが考えられます。

  • 教育費:預金、学資保険、親名義のNISA
  • 老後資金:NISA、iDeCo、企業型DC
  • 緊急資金:普通預金

ただし、iDeCoは資金が長期間拘束され、口座管理手数料もかかります。教育費や生活防衛資金が不足している家庭では、途中で使えるNISAや預金を優先したほうがよい場合があります。

FP相談で想定される子育て世帯の事例

30代の共働き夫婦に子どもが生まれ、教育費への不安からNISAをすべて停止しようとしているケースを考えてみましょう。

夫婦には住宅ローンがあり、妻は育児休業から時短勤務で復職する予定です。出産前より世帯の手取り収入が減る一方、学資保険と夫婦の生命保険へ毎月高い保険料を支払っています。生活防衛資金は生活費3か月分ほどしかありません。

この場合、教育費の積立を増やす前に、次の順番で整理します。

  1. 時短勤務後の手取りと毎月の生活費を確認する
  2. 住宅ローンの団体信用生命保険を確認する
  3. 遺族年金や勤務先保障を含めて夫婦の必要保障額を計算する
  4. 重複・過大な保険があれば見直す
  5. 生活防衛資金を6か月分まで増やす
  6. 児童手当を大学資金用の預金へ回す
  7. 老後用NISAは減額して継続する
  8. 妻の勤務時間や収入が戻った段階で積立額を増やす

教育費が不安だからといって、すべての投資を停止し、学資保険を増やすことが唯一の解決策ではありません。保険料、預金、教育費、老後資金の配分を家計全体で見直すことが大切です。

子育て世帯が陥りやすい資産形成の失敗

教育費の目標を決めず、なんとなく積み立てる

毎月一定額を貯めていても、いつまでにいくら必要か分からなければ、準備が足りているか判断できません。

大学入学時に300万円など、最低限の目標額と期限を決め、現在の積立で到達できるか確認しましょう。

児童手当を全額投資する

児童手当をNISAへ回すこと自体が不適切なわけではありません。しかし、生活防衛資金や近い将来の教育費まで不足している状態で全額投資するのは避けたいところです。

児童手当の一部を預金、一部を投資というように、使用時期に合わせて分ける方法もあります。

必要保障額を計算せず生命保険へ加入する

不安を理由に大きな死亡保障へ加入すると、保険料が教育費や老後資金の積立を圧迫する可能性があります。

反対に、共働きだから保険は不要と決めつけると、配偶者の収入や家事・育児の貢献を失ったときに不足が生じます。夫婦それぞれについて必要保障額を計算しましょう。

教育費を優先して老後資金を止める

教育費の積立を増やすためにNISAや企業型DCの運用を長期間止めると、老後資金の準備期間が短くなります。

生活が厳しい時期は減額しても構いません。教育費のピークを過ぎてから再開するのではなく、家計の状況に合わせて少額でも継続する考え方が大切です。

住宅費を増やしすぎて教育費が貯まらない

子どもが生まれると、広い住宅や良好な教育環境を求めて住宅購入を考える家庭が増えます。しかし、住宅ローンを借りられる金額と、教育費を準備しながら返せる金額は同じではありません。

住宅購入前に、教育費が増える中学・高校・大学時代まで含めて返済可能性を確認しましょう。

習い事や塾代を見直せない

子どものための支出は削りにくいものです。しかし、複数の習い事や塾代によって、大学費用や生活防衛資金が準備できなくなる場合もあります。

本人が続けたいか、成果や満足度があるか、家計で負担できるかを定期的に確認します。教育費を多く使うことだけが、子どもの将来を支える方法ではありません。

子どもが生まれた家庭の資産形成を進める手順

子育て世帯の資産形成は、次の順番で進めると整理しやすくなります。

手順1.育休・時短勤務後の手取りを確認する

出産前の年収ではなく、育児休業中と復職後の実際の手取りを確認します。保育料や子育て関連の固定費も反映し、毎月いくら残るかを把握します。

手順2.生活防衛資金を確保する

共働きなら生活費6か月分程度、片働きや収入変動が大きい家庭では6か月〜1年分程度を目安に調整します。すでに予定している引っ越しや家電購入の費用は別に準備します。

手順3.夫婦の必要保障額を計算する

遺族年金、勤務先保障、団体信用生命保険、預貯金を確認し、不足する金額だけを定期保険や収入保障保険などで補います。

手順4.教育費の目標額と準備期限を決める

大学入学時までにいくら準備するか、親がどこまで負担するかを決めます。進路が未定なら、公立・私立、自宅・自宅外の複数ケースで考えます。

手順5.預金・保険・NISAへ役割を分ける

近い将来の教育費と最低限確保したい金額は預金、計画的に準備したい部分は学資保険、10年以上先の上乗せ資金はNISAなど、使う時期と家計に応じて分けます。

手順6.老後資金の積立を無理のない範囲で続ける

教育費の準備と並行し、NISA、iDeCo、企業型DCなどで老後資金を積み立てます。家計が厳しい時期は減額し、収入が回復したら増額します。

手順7.進学・住宅購入・復職時に見直す

家計の計画は、子どもの進路や夫婦の働き方によって変わります。少なくとも年1回、または次のタイミングで見直しましょう。

  • 育児休業から復職したとき
  • 子どもが増えたとき
  • 住宅を購入したとき
  • 転職や独立をしたとき
  • 子どもが進学したとき
  • 私立進学や一人暮らしが具体的になったとき

まとめ|子育て世帯の資産形成は4つのお金を分けて考える

子どもが生まれると、日々の生活費、教育費、親に万一のことがあった場合の保障、老後資金を同時に考える必要があります。

しかし、すべてを最初から完璧に準備する必要はありません。まず育休や時短勤務後の家計を確認し、生活防衛資金を確保します。そのうえで夫婦の必要保障額を計算し、教育費と老後資金へ積立額を配分します。

子育て世帯の資産形成で意識したいポイントは、次のとおりです。

  • 出産後は支出の増加だけでなく収入減も確認する
  • 教育費は総額より必要になる時期を把握する
  • 児童手当は家計に合った方法で活用する
  • 生活防衛資金は生活費6か月〜1年分を目安に調整する
  • 生命保険は一律の金額ではなく必要保障額から決める
  • 共働きでも夫婦双方の保障を確認する
  • 教育費は預金・学資保険・NISAを目的別に使い分ける
  • NISAで運用する教育費は進学前に段階的に現金化する
  • 教育費だけを優先せず、老後資金も無理のない範囲で続ける
  • 子どもの進路や家計の変化に合わせて定期的に見直す

子育て世帯の資産形成で大切なのは、最も増える方法を選ぶことではありません。必要なときに使える現金を持ち、万一への保障を確保しながら、教育費と老後資金を無理なく準備することです。

子どもの成長や夫婦の働き方に合わせて計画を調整し、家族の現在の生活と将来の選択肢をともに守れる家計を目指しましょう。

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